「押し入れにあるから大丈夫」。テープについて、もっとも多い誤解です。
磁気テープは、映像や音声を磁性体の粒子として記録しています。この磁性体はベースフィルムの上に接着剤で固定されているのですが、この接着剤が時間とともに劣化していきます。
記録から20年以上が経過したテープは、すでに劣化が始まっていると考えて差し支えありません。
ご自宅で確認できる劣化のサイン
1. カビ
テープの側面(巻かれた端の部分)に、白い粉や綿状のものが見えたらカビです。湿度の高い場所で保管されたテープに多く見られます。
カビの生えたテープをそのまま再生すると、ヘッドにカビが付着し、次に再生する別のテープにも広がります。まずは再生せず、ご相談ください。
2. 加水分解(スティッキーシェッド)
テープを少し引き出したとき、べたつきを感じる場合は加水分解が進んでいます。この状態で再生すると、磁性体がヘッドに剥がれ落ち、記録面そのものが失われます。
3. 巻きの乱れ、変形
テープの端が波打っていたり、巻きがずれて段差になっている場合、走行時に引っかかって切れることがあります。
再生できるうちに
劣化がどの段階まで進んでいるかは、外から見ただけでは分からない部分もあります。ただ、はっきり言えることが一つあります。
再生できる状態は、これから良くなることはありません。
デッキが動くうちに、テープが再生に耐えるうちに。デジタルへ移し替えておけば、そこから先の劣化は止まります。
ご不安なテープがありましたら、状態を拝見したうえで、対応できるかどうかを率直にお伝えします。処分される前に、一度ご相談ください。